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古家の売却方法で悩んでいませんか?基本から流れまで丁寧にまとめました

いえの売り方

川鍋 錠二

筆者 川鍋 錠二

不動産キャリア30年

不動産業界歴30年の豊富な知識と経験を活かし、お客様にとって最良の選択ができるよう、サポートします。長年の実績をもとに、具体的で信頼できるアドバイスを提供いたします。


こんにちは、いえプロ不動産です。


「築年数が古い家は売れないのでは?」と不安に感じていませんか?法定耐用年数を超えた「古家」の売却には、特有のルールや戦略が必要です。そのまま売るべきか、更地にするべきか。選択一つで手元に残る金額や売却スピードは大きく変わります。


本記事では、古家の定義から損をしないための売却方法、活用できる節税特例までをわかりやすく解説します。後悔しない売却を実現するために、まずは基本から押さえていきましょう。



古家とはどのような家か、基本的な定義と特徴


古家とは、一般に建築年月から一定の年数が経過し、「法定耐用年数」を超えている建物を指します。木造住宅の場合、法定耐用年数は22年であり(税制上の減価償却期間として国税庁によって定められたものです)。これはあくまでも帳簿上の価値計算の目安であり、実際に住めなくなる年数ではありません。


古家には以下のような特徴があります。

特徴内容
耐震性・断熱性経年により劣化しやすく、耐震性や断熱性に不安が生じることがあります。
修繕の必要性雨漏りや設備の老朽化など、修理やメンテナンスの必要度が高まります。
税務・評価上のポイント法定耐用年数を超えると、建物自体の価値評価が低くなる一方、土地の価値に依存する傾向があります。

実際の寿命(物理的耐用年数)は、適切な維持管理やリフォームにより、50年、80年、あるいはそれ以上に伸びることもあります。一方で、税務や融資の観点では、築年数が進むと評価価値が下がり、住宅ローン審査上の融資期間も短く設定されやすくなることがあります。


このように、古家とは単に年数の経った建物ではなく、法定耐用年数を超えたことで会計・税務・融資・売却上の取り扱いに注意が必要となる物件であると言えます。


主な売却方法の選択肢とその特徴


古家の売却方法には、大きく三つの選択肢があります。それぞれに特徴がありますので、あなたの状況や目的に応じて検討なさるとよろしいでしょう。

方法 特徴 留意点
古家付きのまま売却(現状渡し) 解体費用が不要で、固定資産税の軽減措置(最大6分の1)が引き続き適用されるなどの節税効果があります。また、買主が住宅ローンを組みやすい傾向にあります。 建物に欠陥や不具合がある場合の契約不適合責任が生じますが、「現状有姿」や「免責」の表記で対応可能です。売却価格は解体費用を差し引かれて設定されやすく、買い手が見つかりにくいこともあります。
解体して更地にして売却 土地の利用価値が明確になるため、買手に広い選択肢を提供できます。売れやすくなる可能性があります。 解体費用が高額(木造住宅で坪あたり3〜5万円程度)、解体後1ヶ月以内に「建物滅失登記」の申請が必要です。固定資産税は軽減がなくなります。
買取業者による買取 売却のスピードが早く、手続きが簡略で安心です。すぐに現金化したい方に適しています。 市場価格より安くなる傾向があるため、価格面の納得が重要です。

それぞれの方法にはメリットと注意すべき点がありますので、まずはご自身のご事情(例えば、資金計画や売却のスピード希望など)をもとに選択肢を絞られることが重要です。


「古家付きのまま売却」では、解体費用を節約しつつ税負担も抑えられる一方で、買い手の関心を得にくい場合があります。「更地にして売却」すれば高い関心と迅速な売却につながる可能性がありますが、費用や手続きの負担があります。「買取業者による買取」は時間を節約でき安心ですが、価格面の調整が必要です。


売却時にかかる費用・税金・制度を押さえる


古家を売却する際には、さまざまな費用や税金が発生します。それぞれを整理し、活用可能な制度を把握することが大切です。

項目内容ポイント
主な費用仲介手数料、印紙税、登記費用、(解体費用も含む)必要となる費用を事前に把握し、予算計画に反映します
譲渡所得税譲渡所得×税率(短期:約39.6%、長期:約20.3%)所有期間が5年を超えると税率が大幅に下がります
特別控除制度譲渡所得から最大3,000万円を控除できる制度「居住用財産」または「相続空き家」など、対象に応じて利用可能

まず、売却時にかかる代表的な費用として、仲介手数料や印紙税、登記手続きに伴う費用が挙げられます。さらに解体を伴う場合には、解体費も譲渡費用として見込む必要があります〈出典:web上多数の記事〉。


次に譲渡所得税ですが、譲渡所得(売却価格-取得費および譲渡費用)に対して税率を掛けて計算されます。所有期間が5年以下の「短期譲渡」では約39.6%、5年超の「長期譲渡」では約20.3%となり、長期所有は税負担軽減になります。


さらに節税に強力な特別控除制度として、譲渡所得から最大3,000万円を控除できる仕組みがあります。居住用住宅を売る「居住用財産特例」や、相続によって取得した空き家を売却する「相続空き家の3,000万円特別控除」などがあります。後者は一定要件を満たせば適用可能であり、譲渡所得から直接3,000万円が差し引かれるため、税負担を大幅に軽減できます。


たとえば、売却価格7,000万円、取得費2,000万円、譲渡費用1,000万円の場合、特例非適用時は譲渡所得4,000万円に対して20.315%の税率で約812万円の税金がかかりますが、特例を適用すれば譲渡所得1,000万円に対して約203万円となり、600万円程度の節税効果があります。


また、解体して更地で売却することで、更地の方が査定価格が高くなる傾向にあり、解体費用を譲渡費用に計上したうえで控除適用すれば、税負担がゼロになるケースも見込まれます。


さらに、自治体では空き家の解体や改修に対する補助金・助成金制度が実施されています。たとえば東京都では空き家の解体に対して費用の半額を上限10万円まで補助、京都市では仲介手数料や解体費の補助が受けられる制度などがあります。ご自身の自治体の最新情報も必ず確認してください。


売却をスムーズに進めるための準備と流れ


古い家を売る際に、円滑に進めるためには以下のステップを押さえることが肝心です。

準備項目 内容 ポイント
事前の売却方針の確立 古家付き売却か、解体して更地売却かを判断 解体費用や固定資産税の軽減措置も比較検討
内覧対応時の情報開示 雨漏り・シロアリなど劣化状況を正直に伝える ホームインスペクションの報告書が信頼につながる
必要な法的手続きの整理 解体後の建物滅失登記や税務手続きを準備 滅失登記を怠ると固定資産税が継続する恐れがある

まず、売却方針を決めるにあたり、「古家付きのまま売る」場合は解体費用が不要で、住宅用地の軽減措置が残るメリットがあります。しかし解体して更地にする場合は、買主の選択肢が広がり、早期売却が期待できる場合もあります。判断材料として、解体費用や固定資産税への影響をしっかり検討することが重要です。例えば、古家を残したままだと住宅用地の特例により固定資産税が最大で6分の1になることがあります(一部参考)。


次に、内覧時には築年数が経過した家ならではのリスク(雨漏り、シロアリ被害など)を隠さず説明することがトラブル回避につながります。可能であればホームインスペクション(建物検査)を依頼し、報告書を提示することで、買主の安心感を得られます。


最後に、解体後に必要な手続きとして「建物滅失登記」の申請を忘れてはなりません。これは解体後1か月以内に、所轄の法務局へ申請する義務があります。怠ると登記簿に建物が残ったままとなり、固定資産税が課税され続けるリスクがありますので注意が必要です。


まとめ

古家の売却を考える際には、建物の状態や築年数、そして土地の価値を正しく理解することが大切です。古家付きのまま売るか、更地にして売却するか、あるいは買取業者に依頼するかなど、状況に応じた方法を選びましょう。各方法には費用や税金、手続きが伴いますので、あらかじめ全体の流れを把握して準備することがスムーズな売却につながります。ご自身に合った進め方をしっかり見極めて、一歩ずつ着実に手続きを進めていきましょう。

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