
守口市と大阪市旭区の不動産は何が違う?比較して選び方のポイントを紹介
こんにちは、いえプロ不動産です。
守口市と大阪市旭区、いずれも大阪の住宅地として人気の高いエリアですが、不動産を選ぶうえでそれぞれに大きな特徴が存在します。「どちらが自分に合っているのか分からない」「価格や暮らしやすさはどう違うのか」など、比較に悩む方も多いのではないでしょうか。
この記事では、地価や空き家率、人口動態、相場感、交通利便性といった情報をもとに、守口市と大阪市旭区の不動産市場の違いについて徹底解説します。住まいや資産運用に役立つ視点をお届けしますので、ぜひご一読ください。
地価と空き家率で見る守口市と大阪市旭区の違い
守口市の公示地価(2025年)は、住宅地の平均が約17万7833円/㎡、商業地は約24万6167円/㎡と、すべての用途で上昇が見られます(一地点も下落なし)。一方、大阪市旭区の地価(坪単価)は、2020年時点で約91万円/坪とされ、その後緩やかに上昇し、2025年には約102万円/坪と予測されています。
空き家率については、守口市は2018年時点で16.95%と大阪府の平均(15.16%)よりやや高く、5年前から増加傾向にあります。対して大阪市旭区は、同じく2018年時点で18.13%とさらに高いものの、5年前の21.36%から減少しており、改善の兆しが見えます。
以下の表で、地価と空き家率の比較を整理します。
| 項目 | 守口市 | 大阪市旭区 |
|---|---|---|
| 地価(㎡または坪) | 住宅地:約17万8千円/㎡、商業地:約24万6千円/㎡ | 約91~102万円/坪(換算:約27~31万円/㎡) |
| 地価の動向 | 上昇傾向、下落地点なし | 緩やかな上昇予測 |
| 空き家率(2018年) | 約16.95%(増加) | 約18.13%(減少) |
これらの違いは不動産選びにも影響します。守口市は地価が堅調に推移している一方、空き家の増加が将来的な資産性や住環境に影を落とす可能性があります。対照的に大阪市旭区は、地価は高水準で今後も上昇が期待され、空き家率も減少傾向にあるため、資産性や居住性の面で優位となる可能性が高いでしょう。
人口動態・将来性の視点で比較する守口市と大阪市旭区
守口市と大阪市旭区、それぞれの人口動態と将来性を比較します。
| 項目 | 守口市 | 大阪市旭区 |
|---|---|---|
| 2020年人口 | 約14万3千人 | 約8万9千人 |
| 2050年人口予測 | 約11.6万人(▲18.9%) | 約7.55万人(▲15.8%) |
| 高齢化の傾向 | 著しい進行、平均年齢は約50.2歳へ | 65歳以上は徐々に増加、75歳以上も増加傾向 |
まず、守口市ですが、2020年の人口は約143,000人で、国立社会保障・人口問題研究所の将来推計によると、2050年には約116,069人となり、約18.9%の減少が見込まれています(平均年齢は上昇し、50.2歳へ)。
一方、大阪市旭区は2020年の人口が約89,670人で、2050年には約75,471人となる見込みで、約15.8%の減少となります。高齢者の比率も上昇し、75歳以上の後期高齢者人口も着実に増加する傾向にあります。
これらの人口傾向の違いが住環境や資産性に与える影響について考えると、どちらのエリアも将来的には人口減少と高齢化が進行すると見られます。ただし、守口市の減少率がやや大きく、高齢化の進行も顕著です。そのため、資産性の面では旭区のほうがやや安定感があると考えられます。
また、住環境の観点では、人口維持への取り組みや将来ビジョンの有無が大きなポイントとなります。旭区では「旭区将来ビジョン2027」の策定により、子育て支援や安心・安全なまちづくりなどを掲げ、将来への備えが進んでいます。一方、守口市については、具体的な区独自の将来ビジョンが表立って示されていないため、生活環境の改善や支援制度の動向を注視したいところです。
相場感と売却・購入での違いを比較
守口市と大阪市旭区における不動産の相場感について、戸建て・マンション・土地を対象に比較いたします。
| エリア | 種別 | 相場の特徴 |
|---|---|---|
| 守口市 | 土地 | 70㎡換算で約1,957万円(坪単価約93万円)と、昨年比約3%上昇 |
| 守口市 | 一戸建て・マンション | 一戸建ては約5.2%、マンションは約8.2%上昇。いずれも価格上昇傾向 |
| 大阪市旭区 | 土地 | 坪単価91万円(2020年時点)で、今後10年で+23.6%の上昇予想 |
| 大阪市旭区 | 一戸建て | 中古一戸建ての売却価格相場は約2,780万円(2025年9月時点) |
| 大阪市旭区 | マンション | 売却価格相場は約1,950万円(2025年8月)、取引数や築年数に応じ変動 |
まず守口市では、土地の70㎡あたり相場価格が約1,957万円で坪単価は約93万円です。これは前年と比較し、土地が約3%、一戸建てが約5.2%、マンションが約8.2%上昇しており、全体的に資産価値が高まっている状態です。
一方、大阪市旭区では、2020年時点で土地の平均価格は坪単価約91万円、10年前比で約+15.8%の上昇です。将来の価格見通しでは、ノーマルシナリオで2030年までにさらに23.6%の上昇が予測されています。
中古一戸建てに関しては、旭区では2025年9月の売却相場が約2,780万円で、前年同月比93.3%と若干の下落傾向も見られます。ただし、全国的な相場データでは、戸建ての平米単価は38.6万円/㎡となっており、前年比では6.1%の下落となっています。
マンションについては、旭区では2025年8月の売却相場が約1,950万円、前月比・前年比ともにほぼ横ばいの推移です。また、別のデータでは、最新の相場が約2,314万円で、5年前比では約19.0%の上昇が確認されます。
このような相場の違いは、購入や売却の判断に大きく影響します。守口市は緩やかな上昇傾向で、短期的な相場変動に敏感な方にも適しています。一方旭区は、長期的には大きな値上がりの可能性がある一方、短期的には若干の下落も見られるため、売却タイミングや購入目的に応じた戦略が重要になります。
交通利便性や生活環境から見る選び方の視点
守口市と大阪市旭区を比較する際、まずは交通利便性に注目したいです。守口市は京阪本線「守口市駅」をはじめ、大阪メトロ谷町線「守口駅」など複数の駅が利用可能です。「守口市駅」は一日あたりの乗降客数が約1万8千人と多く、通勤・通学・買い物などの利便に優れています 。一方、大阪市旭区には大阪メトロ谷町線・今里筋線の接続駅「太子橋今市駅」があり、地下鉄2路線が使える点で便利です 。
次に生活環境についてですが、守口市は大阪市に隣接する大都市近郊の位置にあり、住宅・商業施設が整備されています。また空き家バンク制度を通じた空き家活用に取り組んでおり、将来的な住み替えや賃貸・売却の柔軟性に期待できます 。対して旭区では「旭区将来ビジョン2027」が策定されており、「安心して子育てできるまち」「活力あるまち」など、区の方向性として生活の質を高める政策が進められています 。
これらを踏まえ、選び方の判断材料として整理すると、以下のようになります。
| 視点 | 守口市 | 大阪市旭区 |
|---|---|---|
| 交通アクセス | 京阪本線・地下鉄谷町線が複数駅利用可、乗降客数も多い | 谷町線と今里筋線が接続し、地下鉄2路線が利用可能 |
| 生活支援・住環境整備 | 空き家バンク導入により住み替えの柔軟性あり | 将来ビジョンに基づき子育て支援や地域活性化が進行 |
| 選び方の視点 | 利便重視、交通に強み。柔軟な住み替えが可能 | 将来性・安心感重視。子育てや地域の質を重視する場合に適 |
以上の違いから、通勤・交通を重視する方には、守口市の利便性と柔軟な住環境がおすすめです。反対に、子育て世代や地域の将来性を重視する方には、旭区の政策に裏打ちされた安心感ある住環境が響くでしょう。
まとめ
守口市と大阪市旭区は、地価や空き家率、人口動態、相場感、交通利便性、生活環境の面でそれぞれ異なる特徴を持っています。地価や空き家率は不動産選びの判断材料となり、人口推移や暮らしやすさも資産価値に影響します。また、売却や購入の際は相場の違いもしっかり確認することが大切です。ご自身やご家族のライフスタイルを考慮しながら、各エリアの特色をしっかり比較すると、より納得できる住まい選びが叶うでしょう。
