
不動産の内覧で押さえるべきチェックポイントは?見逃しやすい注意点も紹介
こんにちは、いえプロ不動産です。
不動産の内覧は、後悔しない住まい選びの第一歩です。しかし「何を見ればいいのかわからない」「気になる点を見落としてしまいそう」と不安に感じる人も多いのではないでしょうか。内覧では、ぱっと見の印象だけでなく、見た目では分かりにくい部分にも目を向けることが大切です。
この記事では、内覧時にしっかり確認すべきチェックポイントを分かりやすく解説します。安心して物件選びができるポイントを知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
内覧前に準備すべき基本のチェック項目(内覧準備)
内覧を成功させるためには、事前の準備が非常に重要です。まず、持ち物とチェックリストをしっかり整えましょう。スマートフォンは、写真撮影やメモ機能・コンパス・懐中電灯アプリとして活用できます。加えて、専用のメジャー、筆記用具、間取り図や物件資料も忘れずに準備し、現地での確認に備えましょう 。
さらに、内覧は1回だけでなく、複数回あるいは異なる時間帯で行うことが望ましいです。朝や昼、夕方など日当たりや風通しの変化を確認でき、交通量や周辺の騒音状況を時間帯ごとに比較できます 。
そして、実際の生活スタイルを思い描きながら内覧に臨むことが大切です。家具の配置や動線、窓からの光の入り方などをイメージし、自分の暮らしとの相性を意識してチェックすることで、入居後の生活をより現実的に想像できるようになります 。
| 準備項目 | 目的 | 備考 |
|---|---|---|
| スマートフォン・カメラ | 写真撮影・メモ・方位確認 | アプリ活用で多機能 |
| メジャー・筆記用具・間取り図 | 寸法確認・記録・資料確認 | 家具配置などを具体的にチェック |
| 異なる時間帯での内覧 | 日当たり・風通し・騒音の変化確認 | 時間帯ごとの比較が有効 |
見た目ではわからない劣化やリスクを見抜く内覧ポイント(設備/構造チェック)
内覧時には、見た目からは判断できない「隠れた劣化」や「構造的リスク」に注目することが重要です。
以下の表をご参考に、チェックすべきポイントを具体的に整理します。
| 確認箇所 | チェック内容 | 異常の兆候 |
|---|---|---|
| 水回り(配管・床) | 床の沈み、換気の吸込み、カビ臭の有無を確認 | 床がたわむ・沈む、排水が弱い、カビ臭あり |
| 壁・天井・建具 | クロスの浮き・染み・ひび割れ、建具の開閉のしやすさを確認 | シミやクロス浮き、開閉が固い、不具合 |
| 床・共用部・ベランダ | ビー玉や水平器で床の傾き、排水の詰まり、共用廊下のひび割れを確認 | ビー玉が転がる、排水がたまり、ひび割れあり |
まず、水回りは配管や床下の問題が見えづらいため、床の沈み具合やカビの臭い、換気扇の吸込み具合などを丁寧に確認しましょう。特に築年数と配管の更新履歴を照らし合わせることで、将来的なリスクの予測にも役立ちます 。
次に、壁や天井ではクロスの浮きや染み、ひび割れといった見た目の変化が、雨漏りや結露のサインとなります。建具や窓がスムーズに開閉できるかも重要な指標で、開閉に違和感があれば躯体の歪みや地盤沈下の可能性もあります 。
さらに、床の傾きや共用部、ベランダの排水状態も見落とせません。ビー玉や水平器など簡易な道具を使用して傾きを数値で把握するのが効果的です。また、ベランダの排水口にゴミや苔がたまっていないか、共用部にひび割れがないかなど管理状態の確認は、管理組合の健全性の判断材料にもなります 。
こうした「見えない劣化や構造リスク」を見抜く視点を持つことで、内覧の精度が格段に高まります。後悔しない物件選びのために、ぜひこれらのチェックポイントを念入りに確認してください。
実際に内覧で確認すべき設備の動作と環境(五感を活かしたチェック)
内覧時には、設備の正常な動作を確認し、五感をフル活用して住環境のリアルな印象をつかむことが重要です。
| チェック項目 | 確認内容 | ポイント |
|---|---|---|
| 設備の動作 | 照明、エアコン、給湯器、換気扇などのスイッチを実際に操作 | きちんと作動し、異音や異臭がないか |
| 五感での環境 | ニオイ(カビ臭・ペット臭)、音(近隣や交通の騒音) | 窓の開閉や換気扇の稼働も含め、生活イメージで感じ取る |
| 周辺環境 | 日中だけでなく夜間の街灯・人通り・交通量 | 実際に時間帯を変えて訪れることをおすすめします |
まず、照明や電気設備はスイッチを入れて点灯・消灯を確認し、正常に働くかどうか、明るさやちらつきなどにも注意しましょう。またエアコンや給湯器は実際に運転し、冷暖房やお湯が適切に出るか、異音・異臭・水漏れなどトラブルの兆候がないか確認することが大切です。照明・給湯など設備の動作確認は、内覧で特に見落としがちなポイントですので、実際に操作して確かめましょう。
さらに、カビ臭やペット臭などの異臭、近隣から聞こえる音や交通騒音といった感覚的な情報も五感で確かめてください。匂いや音のストレスは暮らしの質に直結します。「視覚」だけでなく「嗅覚」や「聴覚」もフル活用して生活環境を評価しましょう。
最後に、周辺環境は昼間だけでなく夜間の雰囲気も確認しておくことが安心です。街灯の有無や人通り、交通量などは夜に初めて気づく問題もあります。時間帯を変えて現地を歩き、安心して暮らせる環境かを自分自身の目と感覚で確かめましょう。
これらを踏まえたうえで、内覧時にはチェック表やメモを活用し、見落としを防ぐようにしてください。
専門的な視点と安心材料を得るための工夫(内覧を強化する方法)
内覧をより信頼性のあるものにするためには、第三者の専門家による確認や事前準備の工夫が重要です。
以下のような方法を取り入れることをおすすめします。
| 方法 | ポイント | メリット |
|---|---|---|
| 簡易ホームインスペクション依頼 | 費用:5~10万円程度、範囲:主要な構造・設備の調査 | 目に見えない欠陥の早期発見、将来の補修費用の見通しが立てやすい |
| 質問リストの事前準備 | 設備の耐用年数、水漏れ・雨漏り履歴、修繕積立状況など | 担当者に具体的に確認でき、不明点を残さず安心できる |
| 内覧チェックリストの活用 | 持参用リストに記入済み・必要項目を網羅 | 見落しを防ぎ、複数内覧の比較も容易 |
例えば、一般的な中古住宅ではホームインスペクションの依頼により、雨漏りやシロアリ被害、配管の劣化など、目に見えない重大な欠陥を事前に把握できる場合があります。こうした調査は数百万円単位の修繕費を防ぐことが期待でき、安心材料として非常に有効です。また、費用は5~10万円程度が相場とされています。専門の資格を持つ住宅診断士(ホームインスペクター)への依頼がおすすめです。
さらに、内覧時に聞くべき内容を事前に整理することは、効率的かつ確実な情報収集につながります。例えば、設備の設置時期や修繕履歴、管理組合の修繕計画や積立金の状況などを具体的に質問できるように準備しておくと、担当者との会話もスムーズになり、安心感を得やすくなります。
また、事前に準備した内覧チェックリストを持参することで、見落としを防ぎつつ各項目を確実に確認できます。特に複数回の内覧や異なる時間帯での比較検討時には、自分なりに整理したリストがあることで、より合理的に判断できるようになります。
まとめ
不動産の内覧は新生活の第一歩であり、失敗しない住まい選びに直結します。事前準備やチェックリストはもちろん、五感を使った細かな観察が大切です。気になる点はその場で質問し、設備の動作確認や周辺環境の昼夜両面も忘れずにチェックしましょう。専門的な確認も取り入れることで、より安心して物件選びが進められます。冷静かつ積極的な内覧が後悔しない住まい探しの秘訣です。
